草笛光子 くさぶえ みつこ

映画演劇

掲載時肩書女優
掲載期間2018/01/01〜2018/01/31
出身地神奈川県
生年月日1933/10/22
掲載回数30 回
執筆時年齢84 歳
最終学歴
高等学校
学歴その他横浜第一高女
入社松竹少女歌劇SKD
配偶者芥川也寸志
主な仕事東宝musical、光子の窓、ラ・マンチャの男、王様と私、一人舞台、
恩師・恩人菊田一夫、朝倉 摂
人脈森繁久彌、越路吹雪、永六輔、岩城宏之、黛敏郎、市川染五郎、森岩雄、市川崑、富沢幸男、三谷幸喜、
備考体力づくり留意
論評

この「履歴書」登場の女優では、東山千栄子杉村春子水谷八重子田中絹代天津乙女長門美保春日野八千代ミヤコ蝶々山本富士子、(山口淑子)、宮城まり子森光子、(扇千景)、香川京子有馬稲子佐久間良子浅丘ルリ子に次いで、彼女が18番目になる。宝塚歌劇からは4人(天津乙女、春日野八千代、扇千景、有馬稲子)もいるが、彼女の松竹歌劇団(SKD)からは彼女一人である。

このSKDには水の江滝子、川路龍子、小月冴子、淡路恵子、倍賞千恵子など有名人を輩出しているのだが・・。彼女は日本ミュージカル界のパイオニアでもあり、数々の大作に出演した。「ラ・マンチャの男」「王様と私」「私はシャーリー・ヴァレンタイン」などで芸術祭賞を3度受賞している。その彼女が、ミュージカルの醍醐味を「歌と踊りとお芝居を体の中で結婚させることだ」と言っている。

彼女の文章で気になったのは、恩師の一人・菊田一夫とのやりとりである。
「いま、台本を書いているんだよ。君の役もあるからね」と先生から言われたことがあった。どんな役なんだろう、と期待して待ち、しばらくして様子をうかがいに行くと、「ごめん、君の役、なくなちゃったよ」と言われ、食事をご馳走していただいて、その話はそれっきり。また、「いま、テレビ用にミュージカルを書いてるんだけどね」と言われ、「出られません」と応えると「干すからな」と仰った。その後、先生から連絡がなく、ひと月たったころ、「飯でも食うか?」と電話があり、「そろそろいいだろう?」と仰る。何がいいのかよく判らなかった、私は「はい」と答え、それで元通りとなった。

映画は監督、テレビは脚本、演劇は役者で良しあしが決まると言われる。その理由は、映画は監督が絶対の権限を持ち、役者は言いなりに動くしかない。テレビは資金も時間も限られ、最初の脚本が出来不出来を左右する。しかし、演劇では仮に監督や脚本がダメでも、役者に力と華があれば観客全員を魅了してしまう。生の舞台にはそんな魔法があると脚本・演劇家の成井豊氏が解説している。彼女は映画やテレビにも出演しているが、舞台女優としての存在感がある。いかに舞台上で輝く素質があるにせよ、脚本家であり、演出家の菊田一夫の考え方一つで配役はきまってしまう。上記のやり取り「君の役もあるからな」、出ないなら「干すからな」は、セクハラであり、パワハラである。良い役を貰うために女優は、監督や演出家に媚を売り、すり寄ることになるのだろう。彼女はこの関係を深くは描写していないが、芸能界の人間関係を改めて認識させてくれた。

美女と才女
草笛光子
くさぶえ みつこ
草笛 光子
草笛 光子
『サンケイグラフ』1954年1月2日・9日号
本名 栗田 光子(くりた みつこ)
生年月日 (1933-10-22) 1933年10月22日(91歳)
出生地 日本の旗 日本神奈川県横浜市神奈川区
身長 158 cm
血液型 B型
職業 女優
ジャンル 舞台映画テレビドラマ
活動期間 1950年 -
配偶者 芥川也寸志1960年 - 1962年
著名な家族 妹(富田恵子
事務所 草琇舎
公式サイト http://www.kusabue-mitsuko.com/mobile
主な作品
テレビドラマ
ありがとう
繭子ひとり
必殺シリーズ
熱中時代
橋田壽賀子ドラマ おんなは一生懸命
真田丸
その女、ジルバ
鎌倉殿の13人
映画
社長シリーズ
犬神家の一族
悪魔の手毬唄
老後の資金がありません!
九十歳。何がめでたい
バラエティ番組
光子の窓
受賞
日本アカデミー賞
優秀助演女優賞
2022年老後の資金がありません!
その他の賞
日本映画批評家大賞
ゴールデングローリー賞
1998年
1999年:紫綬褒章
2005年:旭日小綬章
2008年:第29回松尾芸能賞・大賞
2013年:第48回紀伊國屋演劇賞・個人賞
2014年:第39回菊田一夫演劇賞・特別賞
2018年:第42回山路ふみ子映画賞・山路ふみ子文化財団特別賞
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草笛 光子(くさぶえ みつこ、1933年昭和8年〉10月22日 - )は、日本女優。本名:栗田 光子(くりた みつこ。出生姓は富田)。

神奈川県横浜市神奈川区出身。草琇舎(そうしゅうしゃ)[1]所属。オスカープロモーションと業務提携している。

神奈川県立横浜平沼高等学校卒業(49期[1])。妹は富田恵子。作曲家の芥川也寸志は元夫。

  1. ^ 草笛光子「扉を開けて」神奈川県立横浜平沼高等学校創立百周年記念実行委員会・歴史編纂部会編『創立百周年記念誌 同窓会編 (真澄会編) 花たちばな―卒業生一世紀の証言』神奈川県立横浜平沼高等学校、2000年10月28日 発行、256~258頁。
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