最近、栃木の刑務所から仮釈放された千葉選出の元製薬会社会長・元衆議院議員Aは、ほぼ同時に仮出所した北海道選出の元衆議院議員Bと同じ刑務所での服役だったそうです。

その本人の報告によると、受刑者が着るのは昔のような囚人服ではなく、ユニクロ製の現代的な運動着だったとのこと。

作業日は午前7時10分に起床、食事をして8時に工場前に整列、点呼。

 作業は多彩で、Aは主として千羽鶴を作り、病院や施設に贈る。Aは緑の帽子、Bは赤帽子の衛生係で身体障碍者の面倒を見たり、洗濯物を配ったりする仕事。Bは有名人なので、他の服役者と握手をせっせとしていたといいますから驚きです。

作業は午後4時終了、休憩、運動時間を除くと、実質4時間労働で週休3日だから、重労働とはいえません。1日の賃金は110円70銭、独房では本や手紙の差し入れは許され、テレビを見たり、新聞も読めるので、暇で困ったことはなかったそうです。

筆者はこの内容をある新聞で読んだが、独房も昔と今とはずいぶん違ったものだと感じました。問題を起こさずに過ごしていれば、ほとんど満期の前に仮釈放になります。Bの場合、500日満期を365日で出所したので消化率73%、KSD事件のC元労相も73%、Aは74%でしたが、一般の服役者は平均80%だということです。

 独房生活がこんな調子ならば、娑婆に出て、3Kで低賃金の職場で働くより、「ムショのほうがラクだ」という不埒な輩が出るかもしれません。現在社会的に急増している生活困窮者はどう考えるでしょうか。 2012年12月に広島の刑務所から脱走した犯人も、逃げ回った挙句、こんなに辛いなら「刑務所に戻る」と言って警察に自首してきたそうですが、困ったものだと個人的には思います。