天風会の入会

平成24年5月9日
吉田 勝昭

*天風会の尾身幸次氏が理事長だった時、氏が講演をされる前に「前講」として私に話す機会が与えられた。そのとき話した概要が下記のものです。

1.入会動機

(1)人生の大きな転機、S60年4月42歳の失意のときでした。営業職・支店長(部長格)から内勤の総務部課長職への降格人事があり、精神的に落ち込んでいた。
(2)支店長時代には、文書の書き方、コピ-の両面・縮小のとり方、社内法規など何も知らなかった。すべて部下がお膳立てをしてくれていた。内勤の総務課長になるとすべて重要書類の起案は自分で行い、コピーの縮小拡大も当初は自分一人ですることなる。
(3)重要文書の起案に必要な基本的な商法や証券取引法なども部下に教えてもらわないと仕事が前に進まない。
(4)法律など法規で同じ質問を何回も繰り返すために部下に馬鹿にされていた。
(5)この現状を打開するには、社外に多くの専門家を知り、その人に教えてもらう必要があると思った。
(6)そこで見つけたのが、天風先生の直弟子・堀添勝身さんが主宰する「丸の内朝飯会」で、毎週木曜日朝7:30から9:00までの異業種交流会であった。会員は弁護士、ジャーナリスト、キャリア官僚、コンサルタント、サラリーマンらで毎週15人~20人が集まって専門家を呼び、そのときのトピックを勉強するものでした。
(7)そこに通っていると、堀添さんから「もっと自己改革をしたいのなら」と、11月に「こころと身体を積極的にする具体的方法を教えてくれる天風会」を紹介していただいた。

2.入会後の経験

(1)杉山彦一(4代目)会長の講習会から

①毎月講習会を受け、こころを積極的にする方法(陽転思考)、人間に対しては真・善・美(誠実、正しく、調和)で接し、正直・親切・愉快に、の信条で生活するよう心掛けた。
②印象に残った講義(3)・・陽転思考
・財布を落として大落胆(奥様から「命を落としたのではないから良かったね」と勇気づけられて救われた。
・「困った。どうしょう?」の考え方:「困っているが、なんとなか成るだろうし、何とかしよう」。または、「痛い、痛いと思っているが、肉体が警鐘をならしてのだな。痛さのみに捕らわれない。捕らわれない」と心がけた。
・清く正しく真っ正直に生きる・・心が軽やかで素直に誰とでも話ができるようになった。

(2)日曜行修会参加

・服部嘉夫先生、稲松信雄先生などから護国寺の日曜日に参加して、呼吸操練、一人マッサージなど具体的に体の動かしかた、方法などを教えていただいた。これが思わぬ役に立ちました。

(3)夏季修練会の参加

・入会の翌年S61年からS63年の3年間、毎年参加。S62年は家内、S63年は高校生の息子も参加した。ここでこころと身体の関連付けなど総合的な心身統一法を教えていただいた。

3.入会してよみがえった効果(大きく分けて2点:精神面と肉体面)

*精神面(周りのすばらしき仲間たちに負けまいという積極心が生まれた)

(1)積極的精神の涵養(内勤である現在の境遇を生かす考え)

①営業部門から内勤管理部門への異動は、業務内容が全く違いますから、現在の内勤職に最も適し、かつ将来にも役立つ「現在最適、未来適合」の勉強を行おうと決意しました。
②それが、中小企業診断士資格を取得する挑戦でした。これは、国が認めた唯一のコンサルタント資格で、営業、生産、開発、経理、法律、ITなど総合的な業務を体系的に勉強し、中小企業者への経営支援活動を行うものです。(日本版MBA資格です)
③これを勉強することで、業務と経営全般の知識が身につき、会社の役員に登用されました。
④これにより、自社の経営と子会社や関連会社の経営指導も行うことができるようになりました。

*肉体面(心が積極的になると肉体にも劇的に効果がありました)

(1)老化防止(アンチエイジング)体操と命名:(一人マッサージ)

①人間は筋肉や器官を使わないと歳とともにそれが退化します。それを防ぐには、普段使わない筋肉や器官に刺激を与えてやることが必要です。
②私はこの一人マッサージの特に老眼防止、歯槽膿漏防止、難聴防止などに効果がありました。
③具体的には、眼球を優しくマッサージすることと、眼球を支えている眼筋を強化する運動をすることにより、老眼防止となります。
④その証拠は、夕方まで机で執務して駅に着くと、駅名の看板がボヤーッと見えていたのが、この眼球・眼筋マッサージをとりいれて2週間目に治ったのです。70歳になる現在まで、老眼用メガネには不要です。(また、歯ぐきも健康です)
⑤この実体験がありますから、同窓会や異業種交流会ではこの一人マッサージの老化防止体操を伝授して仲間たちから喜ばれています。(これによりアンチエイジングの吉田として人気者になっています)
⑥私は製薬メーカーのMR(営業)をしていましたので、ドクターにも親しく、この老化防止体操を説明すると医学的にも理に適っていると納得し実行してもらっています。(当たり前の話:天風先生は医学博士であり、天風会員にはお医者さんも沢山いる)

(2)心の清掃(呼吸操練)

①「普通の人は朝、顔を洗うが心を洗わない」と長野県安曇野にある穂高養生園で「心のワークショップ」が開かれた時、ある禅僧が言われた。そして受講者全員に早朝の深呼吸20回を勧められた。(この深呼吸がこころを清めることになるのだと)
②天風会の呼吸操練も早朝に朝の新鮮な空気を肺に取り入れることにより、酸素が体全体を巡り老廃物を排出してくれます。(肉体面の浄化・活性化を行う)
③これで精神的にも肉体的にも「こころ」を洗っている感じになります。

(3)朝の爽快感の修得(水浴び)

①滝行の経験から水を被ることに抵抗は無くなっていましたので、毎朝冷水浴びを行います。
②その効果は、水を被るとき気が出ます。被ろうとする瞬間、気が水を迎え入れようと出てくるのです。これが生気となり、その一日のやる気を起こさせます。
③この生気が、顔の色つやにも関係すると思われます。

4.入会して良かったこと(3点)

(1)精神面:(積極人間の人脈ができた)

・明るく元気な人たちの集まりである天けい懇(天風会経営者懇話会)や他の異業種交流会で専門家人脈ができたことで、自分の知らない知識や経験をその専門家に相談できるようになりました。

(2)肉体面:(老化防止に役立っている)

①アンチエイジング体操、②朝の呼吸操練、③朝の冷水浴びなどで皮膚の色つやが良くなり健康が維持できるようになりました。

(3)世の中に役立つこと(進歩と発展に寄与)の精神が涵養された。

①中小企業診断士として中小企業の経営支援を手伝うことができるようになった。
②日経「私の履歴書」から学んだ教訓を次世代に伝えたいと思い本を自費出版した。

この内容を次世代に伝えていきたい。

・タイトルは、「ビジネスは【私の履歴書】が教えてくれた」です。
・仕事のヒント(人間関係のあり方、失敗や挫折の克服、仕事に対する心構え)
・経営のヒント(経営の原点、経営の優先順位、後継者育成、欧米経営との違い)
・人生のヒント(各種の健康法、家庭教育、お金の付き合い方)などであります。

5.むすび

(1)天風会の人とはずっと付き合うこと

たとえ仕事が忙しくなって、夏季修練会や日曜行修会に出られなくなっても、積極的人間と付き合うことでエネルギーが貰え、自分もその影響で積極人間になれるからです。

(2)私は今後も、清く・正しく・美しく、正直・親切・愉快な天風会・人間として精進することを誓います。

以上