フィリップ・コトラー コトラー ふぃりっぷ

学術

掲載時肩書マーケティング学者&CEO
掲載期間2013/12/01〜2013/12/31
出身地アメリカ合衆国
生年月日1931/05/27
掲載回数
執筆時年齢82 歳
最終学歴
米国マサチューセッツ工科大学
学歴その他シカゴ大
入社大学講師
配偶者クレオパトラlaw
主な仕事美術館、演劇、都市、地域、宗教の他、地球規模の貧困、飢餓、疫病、環境破壊、高額報酬X
恩師Dragger
人脈Social marcheting、NPOmarc,伊藤雅俊 、吉田忠裕、内藤晴夫、
備考ユダヤ・ウ クライナ移民
論評

マーケティングの神様とも元祖とも称えられるコトラーの「履歴書」が12月に掲載された(外国人では28番目)。私が中小企業診断士試験でこの言葉の真意が解らず苦労したので特に印象深く読んだ。マーケティングとは「企業の業績向上と顧客の価値・満足を創造することで人々の生活の改善を目指す実践的な学問である」と書いてある。確かにその通りなのだが、抽象的で最初はサッパリ解らなかった。しかし、慶応大学の嶋口充輝名誉教授が、「マーケティングとは売れる仕組みづくりである」と単純明快に喝破されたのでやっと納得ができた。企業のコンセプト(概念)、ターゲット(対象顧客)、目標額を決め、4Pの製品(product)、価格(price)、販促(promotion)、流通(place)を最適化することで、「売る」ではなく「売れる」仕組み(システム)を作ることでした。
 表現するのは簡単だが、企業がこれに取り組むには、経済、会計、社会、組織行動、法律、数学などの知識が要求され、顧客要求に合わせた商品やサービスの提供が必要となる。企業は顧客満足を中心に商品やサービスを提供して適正な利益を上げようとしているが、得てして企業中心の利益追求になりがちになる。そこで中立的な外部役員の経営関与が現在は必要となった。
  コトラーの偉大なところは、ビジネスから出発したマーケティングを美術館、演劇、都市、地域、宗教などビジネス以外の他、地球規模の貧困、飢餓、疫病、環境破壊などのソーシャル・マーケティング領域にまで対象を拡げたことである。そして彼自身のIBMコンサルティングでは、①主要顧客3社の幹部を招き、IBMの満足度を聞く。②社内の支店長から本社の指示をどう思っているかを聞く。③IBMの社員を主要な競争相手に見立てて、どのような戦略でIBMを攻撃してくるかを語らせた。①と②では現場の実情がトップまで伝わってこないことが良く判った。③が最も効果があった。現場を知っている社員は、競争企業の戦略がIBM戦略を打破する事例を挙げて論証したからであったという。それに耳を傾けて採り入れたルイス・ガースナーは企業再生に成功するが、GMのワンマンCEOのように謙虚に聞く耳を持たない組織は衰退する。IBMの3段階の議論は現在でも立派に通用するコンサルティングだと思う。

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