美女と才女
石井ふく子  
テレビプロデューサー・舞台演出家
生年月日1926年9月01日

日本のテレビプロデューサー、舞台演出家。母は分川本の君鶴と呼ばれた芸者で小唄の家元になった三升延である。父は劇団新派の俳優伊志井寛だが、義父で戸籍と血縁ともに関係がない。東京女子経済専門学校を卒業後に、新東宝の女優などを経て、1950年に日本電建へ入社して宣伝部で務める。1961年にTBSテレビへ入社。
プロデューサーとして『肝っ玉かあさん』『ありがとう』を筆頭に、『女と味噌汁』「カミさんと私」「おんなの家」「ぼくの妹に」「はじめまして」「家族」「道」「愛」「心」「出逢い」など、数々のホームドラマをヒットさせる(特に脚本家で盟友の橋田壽賀子と協業する「渡る世間は鬼ばかり」は、およそ29年以上も継続される長寿番組として知名度が高い)。
赤木春恵、淡島千景、山田五十鈴、森光子、杉村春子、山村聰、一路真輝、熊谷真実、長山藍子、泉ピン子、中田喜子、野村真美、藤田朋子、乙羽信子、山岡久乃、奈良岡朋子、京塚昌子、香川京子、河内桃子、佐藤英夫、草笛光子、池内淳子、若尾文子、藤岡琢也、宇津井健、佐久間良子、大空眞弓、石坂浩二、三田佳子、佐良直美、吉永小百合、波乃久里子、大原麗子、井上順、前田吟、岡本信人、角野卓造、沢田雅美、高島礼子、音無美紀子、東てる美、松坂慶子、竹下景子、坂口良子、松村雄基などを起用し、「石井ファミリー」「石井組」などと巷伝される。

橋田壽賀子とは公私に渡り間柄が長く、橋田と元TBSテレビプロデューサー岩崎嘉一の結婚に携わり(結婚式の仲人も石井が務めた)、石井をモデルにして『春よ、来い』の花井涼子役は描かれた。
長年の活動により、過去に3度ギネス世界記録に認定されている(1985年に「テレビ番組最多プロデュース」(1,007本)、2014年に87歳342日の「世界最高齢の現役テレビプロデューサー」、2015年に舞台初演作演出本数183作品)。

橋田壽賀子「私の履歴書」より

  • 恩人・石井ふく子プロデューサー

石井さんは厳しかった。原稿のあちこちを指して「これはテレビのセリフじゃないわ」「ここ読んでごらんなさい。こんなキザなセリフ言う?」とダメ出しが続く。何台ものカメラを使い、アングルが頻繁に変わる映画の脚本だとセリフは短いほどいいのだが、テレビでは長くても構わない。「ホームドラマはおしゃべりドラマなんだ」と思って原稿に手を入れた。

石井さんにダメ出しされているうちに、映画時代に身についていたものが少しずつ剥がれていき、テレビドラマがどういうものかぼんやりとわかってきた。私より1歳下の石井さんに血を全部入れ替えてもらった気がした。「愛と死をみつめて」が放送された1964年(昭和39)4月、私は38歳でようやく脚本家として足が地に着いた。

いしい ふくこ
石井 ふく子
石井 ふく子
(左から)石井ふく子、大空真弓樫山文枝林美智子池内淳子
1967年頃
本名 石井 ふくこ
生年月日 (1926-09-01) 1926年9月1日(97歳)
出生地 東京府東京市下谷区[1]
(現・東京都台東区下谷
国籍 日本の旗 日本
血液型 A型[2]
職業 テレビプロデューサー
演出家
ジャンル テレビドラマ
活動期間 1961年 -
活動内容 テレビドラマのプロデュース、
舞台演出
著名な家族 伊志井寛(継父)
三升延(母)
主な作品
プロデュースした作品
女と味噌汁』シリーズ
肝っ玉かあさん』シリーズ
ありがとう』シリーズ

居酒屋もへじ』シリーズ
あしたの家族
ひとりぼっち -人と人をつなぐ愛の物語-』他多数
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石井 ふく子(いしい ふくこ、1926年大正15年〉9月1日 - )は、日本テレビプロデューサー、舞台演出家。東京府東京市下谷区[1]池の端[3](現・東京都台東区下谷池之端)出身。元TBSテレビプロデューサー。

伊志井寛の長女にあたる。新東宝の女優活動から出発し、ラジオ東京(現・TBS)に入社。その後は、テレビドラマのプロデューサーとして、橋田壽賀子平岩弓枝らとタッグを組み、多くのヒットドラマを世に送った。退職後、フリーとなった後は舞台演出なども手掛けている。

また、橋田文化財団にも協力している。

  1. ^ a b Ms Wendy in This Month 注目の人 プロデューサー/石井ふく子さん”. 月刊ウェンディ(Wendy). 合人社グループ出版局 (2011年4月15日). 2021年11月4日閲覧。→アーカイブ→PDF版(PP.1 - 2)
  2. ^ “石井ふく子さん、「最多舞台演出本数」で自身3つ目ギネス記録(全2頁中2頁目)”. SANSPO.COM(サンスポ). (2015年8月30日). http://www.sanspo.com/geino/news/20150830/geo15083005030005-n2.html 2015年9月6日閲覧。 《→アーカイブ(P1P2)》
  3. ^ 池田理代子宮城まり子石垣綾子ほか『わたしの少女時代』岩波書店岩波ジュニア新書 3〉1980年、130頁。
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